屋根において、最も汚れが目につきやすいのは、カラーベスト/コロニアルなどの窯業系屋根材だと思われます。
もっとも、立地条件や周辺環境などにも大きく左右されるのは間違いないのですが、窯業系屋根材の場合、表面にホコリが引っ掛かり易い凹凸があることと、塗装が劣化することで基材が吸水をしてしまうという要因の重なりによって、ホコリが水分を保持した苔の床が出来上がり、それが広がっていくと言う仕組みなのです。
上記のような原因において汚くなってしまう屋根ですが、屋根の構造とは
下地(野地板)→ 防水シート(ルーフィング) → 屋根材 の順番となっています。
屋根材を固定するために釘を用いていますので、当然のことながら、屋根に穴が開いてはいるのですが、穴をから雨水が浸入しないように、防水シートが張られていること、屋根材の重なり合いによって、釘に直接雨水が掛からないという仕組みとなっています。
このような構造となっているため、釘部分に水が溜まるような状態や、防水シートが破れているというような状態、また、雨水の流れが妨げられるような極端な汚れやゴミなどの堆積がなければ、汚れで雨漏りが起きるとは言えないのです。