昨日お伺いしたお宅は、雨漏りでお困りの現場。
原因がはっきりしないまま、相当な時間が経過していたのだろうが、今まで現場確認をした業者は、屋上防水が悪いと断言していたらしい・・・・・。
こちらのお宅は、ハウスメーカーの建物で、確かに屋上は陸屋根となっている。
雨漏り=屋上防水 と短絡的に結びつけたい気持ちはわからないではないが、少なくとも、お客様から状況説明を聞きさえすれば、おのずと答えが見えてくるのです。
雨漏りは、
①雨が降れば必ず漏ると言うわけでは無い。
②風の向きによって、特定方向であれば、少雨でも漏るときがある。
③大雨であっても、風がなければ漏る事は無い。
ここまで情報があれば、もう答えは目の前にある!!
ただし、必ず周囲全体を見回し、可能性の消去法にて推測を繰り返すと・・・・・、見つかったのは、サッシ周りのシーリング(コーキング)部分の、とても怪しいヶ所。
ためしにシーリングを、外壁側のみ切って引っ張ると、いとも簡単に取れてきて、水に浸されたように濡れている下地材木が見えてきたのです。
これで答えが出揃い、その結論は、
「原因として考えられるのは、サッシとシーリングが剥離した部分があり、雨水がその隙間から内部へ吸い込まれる、毛細管現象を起こした事。」
シーリングの隙間と言っても、目に見えるほど大きな隙間ではないのですが、その小さな隙間こそ、雨水を引き込むには最適な大きさとなってしまうのが、毛細管現象の特徴なのです。
もっとも、シーリングのみに止水を頼っていると言う建物の作りも、大いに問題があると思うのですが・・・・・。
2009年10月22日はまぞうブログより記事移動