来月7月11日は、東京八重洲ホールにて第20回雨漏り診断士試験がある。
20回目となるのかと思うと、感慨深くもあり、また私たち教える側の責任も強く感じてしまいます。
この教える側の責任というのは、雨漏りに関して非常に重要な部分となっているのですが、そもそも、基本も基礎も存在しえない建物の瑕疵が雨漏りであるため、雨漏りをしている建物に関わった人の個人的能力に全てが掛かっており、原因を推測する段階でも人それぞれの観点があるし、さらに診断も同様、そして修理するとなれば、尚更どんな修理をすべき出るのかなど、ほんとうにバラバラ。
これらを広い視野で診断につなげられるように、建物全般の知識と雨仕舞についての知識、そして雨漏りの修理に際して必要な知識について勉強してもらうために発足したのが「NPO法人雨漏り診断士協会」なのです。
これはもう十年以上前のことだが、雨漏りの相談を受けたときのこと、雨漏りでお困りの方からの相談でのこと、雨漏りで困っていると言うと、それこそ色々な業種の方々が、まるで好き勝手と捉えられそうなぐらい、自分の仕事から見た視点のみでアドバイスをしていたとのこと。
すべて正解にも聞こえるし、本当に自分の建物に関してそれが事実なのか不安にもなってしまい、自分自身で答えを出せないでいるとのことでした。
これは、一方向からの見方と言うか、屋根に特化した話、外壁に特化した話、防水に特化した話を、それぞれからされたとのこと。
要するに、この工事をすれば直るんじゃないか的な話・・・・・。
もちろん、それら全て悪いとは言わないが、建物には多くの建材・部材が使われ、さらに20数社の業種が関わることで建てられている中で、一面・一方向からのみの視点・観点だけでは、それが本当に不具合をもたらしているのか、しっかりと判断することは難しいと思うのですし、それこそお客様に理解をしてもらうことが難しいと思うのです。
もちろん答える側は、自分がその特定の仕事でのエキスパートであると自負しているのだろうから、その視点だけで言えば自信を持って答えているのだろうが、視点を変えて他の業種関わる部位となれば、その分野に関しては、おのずと知識が不足してしまいがち。
だからこそ、建築全般の正確な知識、そして雨漏りだからこそ必要な風雨との関係性についての考察、そして単眼にならないようにする洞察力、これらを用いて雨漏りを診断することが重要なことだと思っているのです。
ただし、どんなに正論を一人で言っていても、他の経験の少ない人にとっては伝わりにくいし、場合によっては、まったく意味が理解できないことも出てしまうだろう。
そこでやるべきことと考え、実行しているのが、NPO法人雨漏り診断士協会の活動なのです。
もちろん、ここまで来るまでに多くの時間を費やしてきているのだが、自分たちの経験を、診断士資格保持者の方々の経験とすべく、理解してもらえるように伝えていくことで、世の中の雨漏りでお困りの方々が減ってくれれば良いと思っているのです。
話と言いますか、文章が長くなってしまいましたが、仕事と言う視点ではなく、数多くの雨漏りに関わってきたことで思うことの集大成でもあるので、実際に私の口から話をさせてもらえば、何時間にもなる可能性が・・・・・(苦笑)
なので、私の長話ではなく、少しでも体系的に覚えてもらうための活動の一つとして、雨漏り診断スキルアップセミナーを開催することとしました。
優位性をアップさせる「解説力」の修得
雨漏り診断士有資格者限定セミナーですので、その分、いつも以上に濃い内容にしたいと思っています。
申し込み期間席数の関係上あまり長くありませんので、早めの申し込みをお願いします。