塗装と雨漏り修理「第一浜名建装」現場日記

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「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2017年7月号

 日経ホームビルダー連載 「事例で分かる雨漏り修理のツボ」 記事掲載 (2017年7月号) のお知らせです

今号のサブタイトルは 「撥水剤に頼るも雨漏り再発 」です

 

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今号では、先月紹介した事例の、雨漏り修理についての解説です。

この現場は、当社へのご相談をいただく前は、建設した会社での補修を繰り返していたのでしたが、その補修とは、今回のサブタイトルにもあります撥水剤の塗布による一時しのぎだったのです。

撥水剤とは、基材に浸透し、吸水を防止する役割を果たすものであり、その字のごとく、基材表層にて水を撥水させるものです。

ただし、薬剤に含まれる成分や樹脂により、その耐久性は様々であり、製品によっては1~2ヶ月程度しか効果を期待できないものもあるのです。

ということは、このような製品はあくまで意匠に変化をさせない簡易的なものという感じも・・・・・。

もちろん、全ての製品がこのような簡易的なというわけでは無いのですが、一般的に、撥水剤が防水材の代わりになるような勘違いをするケースもあり、今回の現場もおそらく、この勘違いがあったのでは無いかと予測しますが、結果として、雨漏りの補修にもならず、何の解決にも至らなかったという状況であったのです。

このあたりは、塗装(塗料)分野の話であり、化学(ばけがく)として、セメントと薬剤の化学反応によってという部分もあるのですが、その解説については、記事中でも解説しています。

そんな今回の号も、ぜひご覧ください。 

 

「雨漏り」連載記事掲載のお知らせ 2017年1月号

日経ホームビルダー連載 「事例で分かる雨漏り修理のツボ」 記事掲載 (2017年1月号) のお知らせです

今号のサブタイトルは 「塗装で雨漏りは止まらない」です

 

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今号はサブタイトルの通り、「塗装で雨漏りは止まらない」という当たり前でありながら、誤認されている事実をはじめとして、外壁塗装についての解説を行いました。

前号に記した現場での、ALC版に無塗装部位が見つかったことから、建築に関わる方々の塗装についての認識が薄いと感じていることもあり、今回、塗装について少しだけ掘り下げた記事としております。

少しだけ掘り下げたというのは、塗装の工法はもちろんですが、塗料については、非常に製品数が多く、イコール、カテゴリが沢山ありますので、これを細かく書き出して解説するには、それこそ辞書にような文章量になってしまうからです。

しかし、実務的には下地状況を考えた材料選択は必須であり、その見極めによって、仕上がりや耐久性に大きな差をつけてしまうのが塗装ですから、一概に樹脂の良い悪いなんていう稚拙な話では無いのです。

だからこそ、塗装をすることで雨漏りが止まるなどという安易な発想だけは、絶対にしないでもらいたいという思いから、今回の記事に至りました。

ぜひご覧ください。

 

また今回、日経ホームビルダーの定期購読者限定で、2011年に連載した「写真でわかる雨漏りを呼ぶ納まり」復刻版のダウンロードが出来るようになりました。

「雨漏りを呼ぶ納まり」と題した連載記事は、当社が実際に雨漏り修理を手がけた現場を紹介したものであり、雨漏り原因となっている雨仕舞納まりの不備について、NPO法人雨漏り診断士協会大阪支部長であり技術研究所長を務める玉水氏とともに監修したものです。

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工事完了 中区野口町店舗併用住宅

4月初旬の漏水事故からおよそ2ヶ月。

緊急工事として修理を行っていた現場が、ようやく完了を迎えます。

 

 

 

そもそもこちらのお宅、築後10年ほど経過した頃から雨漏りが頻発していたらしく、数年前に雨漏りのご相談をいただいた際には、それこそ至るところに補修とは言えないような「シリコン」シーリング(コーキング)材による補修が行われていたのです。

当時、建物をチェックしながら根本的な修理の話も出たのですが、子供さんがまだ大学生だったこともあり、少なくとも卒業までなんとか延ばしたいという現実的な相談もあり、応急処置を行っていました。

ところがなんというタイミングなのか、末娘さんが大学を卒業し、新社会人となったこの4月、給湯管からの漏水が発生し、緊急修理が必要となったのです。

 

 

 

しかしこちらの建物の漏水に際しての問題は、鉄骨造であり、店舗併用住宅ということで、水回りが全て2階にあるという事。

これは、2階の床がデッキプレートという下地となっていることで、2階で漏水が起きても、すぐには階下へと水が流れずに貯まるため、気がついた時には、まるで惨事のような状況になってしまう事があるからです。

今回もまさに、惨事というか、大惨事というようなひどい漏水が起き、店舗の事務所は水浸しとなってしまったのです・・・。

 

 

 

こんな状況から始まり、漏水原因の修理と被害復旧をしなければならなかったのですが、今までの雨漏りの履歴を含め、店舗の内外装のリニューアル、自宅部分のリフォームとタイミングが揃い(?)、全てを同時進行することになったのです。

しかし言い方は悪いのですが、そもそも仕事を空けて待っている訳では無いので、応急処置ならともかく、すぐに全ての工事ができることは無いので、店舗内の一部を仮囲いしたり、事務所が使えない状態をがまんしてもらいながら、当社としてもなんとかやり繰りをして、なかば無理やり4月後半から着工(苦笑)。

当初予定の現場など、あちらこちらのお客様に事情を説明し、頭を下げたところ、ご理解いただけるお客様にも助けられました。

 

 

 

そんなこちらの現場、店舗の顔でもある外壁の色合いとして、シンプルで清潔感を感じさせるようなイメージで考えて塗り替えを行い、既設を利用したカルプ文字などの色合いもキツすぎないように決定。

そして屋根に関しては、遮熱塗料の明るい色を用いて、熱を伝えにくくするようにして、外回りは完了となりました。

 

 

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リニューアルが完了し、今まで以上に多くのお客様とのご縁があることを祈りつつ、目一杯の日程と工事のやり甲斐に、今はホッとしているところです(笑)

オープンタイム

塗料には、オープンタイムという、塗装に際しての時間的制約(塗り重ね乾燥時間)がある。

本日作業をしていたプールの塗り替えで、プライマー塗りをしたのだが、この制約の時間が、私を悩ませたのです・・・・・。

 

 


今回使用したプライマーは、プール塗装の第一段階となるもの。

2液のエポキシ系プライマーにポルトラントセメントを混錬して使用するものなのだが、カタログ記載のオープンタイムは、気温20℃で3時間以上2日以内と言うもの。

この時間的制約の中で、早すぎれば、塗り重ねた塗料同士が軟化して膨れたり剥がれたりする可能性があるし、逆に時間を置きすぎれば、硬貨が進み、この上に塗り重ねる塗料との付着に問題が出る可能性があるのです。

もし時間を置きすぎた場合には、塗装面をサンドペーパーで目粗ししてから、再度プライマーを塗ることから始めなければならないので、事実上「振り出しに戻る」ような感覚に・・・・・(苦笑)

 

 


まあ正確には、下地への吸水をさえぎる事ができるようになるので、それだけは安心材料なのだが、どちらにしろ時間的制約は、明日以降の天候を考え、その後の現場の都合も考え合わせ、もう一段階先に進めたいし、もう少し乾かしたいような感じもするし・・・・という悩みどころとなってしまったのです。

そんな判断に悩んだ時間は、午後の3時。

午前中、11時ごろまでにプライマーを塗り終えていたので、外気温20℃は下回っていたとは言え、実質4時間のオープンタイムは確保している。

しかし、ポルトラントセメントを混ぜたことで、塗料の粘度が高くなったこと、下地の痛みを事を考えて、どちらかと言えば、意識的に下塗りを多めにするような塗り方をしたため、床面と壁面の境に、自然と塗料が多めになった部分が、なんとなく乾ききらないような感じなのです。

そして、明日の天気予報には雨マークがあり、さらに次にこちらの現場へ入れるのは、来週月曜になってしまいそう。

となると、振り出しに戻ってしまうのか・・・・・・・・・。

 

 


結局のところ、本日は無理をしないことを選択し、塗装を中止。

その後、お客様に無理をお願いし、土曜日に作業させていただくようになったため、なんとか振り出しに戻らずに済みそうである。

 

 


それにしても、時間的なこと(工事期間などを含め)を考えて作業を進めたいと言う気持ちと、仕上がり品質を考えての決断とは、どちらかと言えば反比例してしまうことが多いもの。

こんな事など考えずに流れ作業的にどんどん作業すれば、たぶん儲かるのかもしれないのだが、塗料と言う薬品を塗装と言う品物に変化させるという技術的なことを置き去りにはできないので、儲け云々だけではこの仕事はできないのである。

だから商売下手と言われるのかも知れないが、プロとしての知識と責任があってこそ、お客様から代金を頂けるのだから、きっと私の考えは間違っては居ないのだろう・・・・・。

 

 

 

2010年11月11日はまぞうブログより記事移動

鉄骨塗装

本日から、浜北区高薗にて鉄骨塗装。

こちらの現場は、鉄骨造の住宅のリフォーム現場である。

  

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まあリフォームとは言うものの、屋根や外壁を全て取り払い、鉄骨だけの状態にしてしまうのだから、リフォームと言っても、殆ど建て替えに近いのだが・・・・・。

それでも、構造体に手を入れない以上は、これはリフォームとなるのです。

 

 


そんなリフォーム現場では、先週、鉄骨屋さんが、こちらの鉄骨構造体に追加する梁や柱、そしてブレスを溶接。

それら溶接が出来上がったことで、次が私の仕事である塗装と続いていくのです。

 

 


ちなみに、鉄骨が外部へ露出する場合は錆止め+上塗りとなるのだが、今回の現場の場合、全ての鉄骨は壁の中や天井裏に隠れてしまうため、錆止めのみの作業。

ただし、錆止めについては、こちらのお宅の新築当初の錆止めが、あまりに中途半端にくっついたり浮いたりしているため、あえてエポキシ樹脂錆止めは使用せず、シアナミド鉛錆止めを選択。

これは、下地の状態を確認しての判断なのですが、全ての鉄骨の旧塗膜を剥がせば、エポキシ錆止めを入れれるものの、基本的に風雨についても、紫外線についても影響を受けない壁内へ隠れる鉄骨に対し、そこまでの手間を掛けるべきかを考えての選択なのです。

 

 


もちろん、シアナミド鉛錆止めがダメなのではなく、何とかの一つ覚えのように「エポキシ錆止め:を使うのではなく、あくまで適材適所という意味。

と言うわけで、これから数日間は、こちらの現場で錆止め塗りが続く予定なのです・・・・・。

 

 

2010年09月13日はまぞうブログより記事移動

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